奈良在住の伝統工芸作家の最新作などを展示した「奈良工芸フェスティバル２０１０」が２３日から奈良市阿字万字町のなら工芸館で開かれる。一刀彫の迫力ある「般若」の能面やユニークな古楽面など約６０点が出品される。来月７日まで。
 

　同工芸館でこれまで制作実演したり、工芸教室の講師を務めた作家などの作品を中心に紹介。水を張ってメダカを泳がせた特製の陳列スペースに赤膚（あかはだ）焼「大仏蓮弁模様皿」や柳生焼「白磁壺」などを並べ凝った演出も。……つづき

　

　京都市中京区の二条城で、二の丸御殿大広間二の間の障壁画「松孔雀図（まつくじゃくず）」を、将軍が座っていた位置から見た配置で初めて展示した「将軍の目で見る歴史舞台展」が開かれている。まばゆい金地に堂々とした松と優美な孔雀が映え、来場者が見入っていた。
 
　大広間二の間は、徳川慶喜が諸藩の重臣たちに大政奉還について意見を聞いた舞台。障壁画は狩野探幽の作で、部分的なはく落止めなどを終えたため、展示・収蔵館に三方２７面を配置した。……つづき

　

　世界各国の笛の魅力を伝える祭典「万笛博覧会」が１８、１９日、神戸市灘区山田町の神戸学生青年センターで開かれる。
 
　柔らかい独特の音色が特徴のインドの横笛「バーンスリー」や高音が金属的に響く南米発祥の縦笛「ケーナ」など約２０種類が集結。国内外の演奏家１４人がレッスンやコンサートを行う。平成１８年に京都で開催したのが始まりで、今年が５回目。両日で１２回のコンサートが予定されている。手作り笛やＣＤなども販売。……つづき

　

　仏像など文化財を撮影するため大正１１年に創業した飛鳥園の写真家たちを約１３０点の作品で紹介する平城遷都１３００年記念特別展「小川晴暘（せいよう）と奈良　飛鳥園のあゆみー小川光三・金井杜道（もりお）・若松保広」が１８日から、明日香村飛鳥の奈良県立万葉文化館で開催される。来月２６日まで。
 
　飛鳥園は兵庫県姫路市出身の写真家、小川晴暘（１８９４～１９６０年）が、美術史家で書家や歌人としても知られる會津八一の勧めで奈良市登大路町に創業した。以来、８８年にわたり奈良を撮り続けている。……つづき

　

　昨年亡くなった文化功労者の日本画家、岩澤重夫さんの画業を回顧する「金閣・鹿苑寺客殿障壁画完成記念　岩澤重夫展」（京都新聞社など主催）が８日、京都市下京区の京都高島屋グランドホールで開幕した。遺作となった障壁画６１面をはじめ、雄大な渓谷を描いた代表作など計百点が並ぶ。
 
　日展の文部大臣賞受賞作「氣（き）」（１９８５年）、日本芸術院賞作「渓韻」（９２年）などのほか、ピンポン球を用いた抽象平面作品など３０～４０代のころの実験的作品も紹介する。……つづき